Complete text -- "#63.曇天の霹靂"

15 May

#63.曇天の霹靂

12日の金曜日、待ちに待った記録が現われた。プロ野球の交流戦で、6試合全てパ・リーグのチームが勝った。実は、一方のリーグのチームによる勝利の独占は楽天のいないセ・リーグに起きるのかと思っていた。また、初年度の去年でも期待していたのだが、意外と起きにくいらしく遂に出現しなかった。起きてみると、セ・パともに順位もゲーム差も変動が起きないところが妙におもしろかった。
もっとおもしろいのが大相撲夏場所で、一体どうしてしまったのだろう。横綱朝青龍のよもやの休場、それどころか横綱昇進がかかる栃東まで休場してしまった。売り出し中のはずの琴欧州もケガで調子がひとつで、期待は新大関の白鵬だけになってしまった。ところがそこへ飛び出したのが、大方の予想を裏切ってポンコツ大関千代大海の大活躍。大関なんだから驚いてはいけないのだが、カド番のレコード保持者が7日目まで破竹の7連勝で単独トップ、びっくりして当たり前だ。
取り口は相変わらず引きや叩き頼りだが、今場所は少し違って7勝のうち突き出しが3番もある。勝っているからこそ、見ている方も贔屓目に見えてくるのかもしれないが、動きも実に軽そうだ。ところが褒めると良くないのか、中日の8日目は朝赤龍に寄り切られて完敗だ。誰も考えていなかったような全勝優勝でもして欲しかったが残念、いや、まだ優勝の目はある。
今場所の初日の前日、千代大海を見た。このブログでも紹介したが、ボクシング世界ミニマム級タイトルマッチで、チャンピオンのイーグル京和の応援に後楽園ホールに来ていた。次の日から場所が始まるけど、大丈夫かと思ったが、大した責任もないので来たのだろうぐらいに思っていた。だが、どうも違うようだ。苦戦に耐え、逆境を切り開き、最後は挑戦者を圧倒して退けた強いチャンピオンを目の当たりに見て、千代大海でさえ感化されるものでもあったらしい。この数日さえ切り抜ければ、あとは弱い大関陣だ。なんとかなるぞ、がんばれ、千代大海。


06:00:00 | datesui | |
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