Complete text -- "#238.この歳でビックリ"

19 April

#238.この歳でビックリ

先日のN響アワーで池辺晋一郎が吹奏楽の話をした。中学のころブラスバンドなるもので頑張っていたので、とても懐かしく嬉しかった。吹奏楽には、アルトとかバリトンという特有の楽器があったりして、吹奏楽の現場にいた者だけが知りえるようなことが結構あるのだ。池辺晋一郎は吹奏楽の経験があるらしく、その辺のお話を臨場感豊かにしてくれたことに気持ちの良い共鳴ができた。

このアルトとかバリトンは、アルトホーンとかバリトンホーンとか呼ぶのが正しいのだろうが、チューバを少しずつ小さくしたような楽器で、ヴァイオリン、ビオラ、チェロ・・というように同じ形で大きさの違う、アルト、バリトン、小バス、中バスという楽器の仲間で構成されている。これらの仲間のことを族、英語でfamily、といっているが、最も有名なのがヴァイオリン族で、前出の3つにコントラバスを加えた4つの楽器で構成されていることはご存知だろう。木管楽器ではオーボエ族が最も大きく、オーボエ、イングリッシュホルン、バスーン、ダブルバスーンと立派な一家を形成している。金管での族は目立ちにくいのだが、吹奏楽になるとアルトとかバリトンなどが幅を利かしてくる。ところが、お恥ずかしいことにこれらが何族か知らなかったのだが、先日初めて知ることになった。

それは、池辺晋一郎がサキソフォーン族の説明をしたときに、サキソフォーンを発明したアドルフ・サックスが、このアルトやバリトンの一族も開発したというのだ。全くの初耳でビックリもしたが、N響アワーで吹奏楽にしか出てこない楽器のことを聞けるとは、この世の中案外いい世界だと思ったりした。肝心の族の名前は聞き落としてしまったが、アドルフ・サックスを頼りに調べたら、「サクソルン族」であることがわかった。ブラスバンドを始めて50年近くになるが、長生きはするもんだということをつくづく感じた次第だ。


06:00:00 | datesui | |
Comments

アマデウス wrote:

そのN響アワー、見たかったです。
いつもながらチャンネル権争いに敗れ、ついつい見逃してしまいます。
池辺晋一郎の話は結構面白く(ダジャレのことではありません!!)、常に新しい発見があるので好きです。
「○○○の音符たち」シリーズを愛読していますが、奥が深いので、1曲のエッセイをゆっくりと読んでいます。
04/22/07 04:40:46

datesui wrote:

池辺晋一郎の風貌を見ていて、鼎談を思いつきました。
池辺晋一郎に、前厚生労働大臣の坂口力、軍事評論家の江畑謙介の2人を加えたらと思いました。テーマは、平和と健康と音楽なんてことですが、内容よりもビジュアルで勝負の企画です。
04/23/07 04:08:48
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